1960 | 1 | 「新しい芸術概念(Nuova concezione artistica)」(アジムート画廊)。マンゾーニ、カステラーニ、クライン、マックらが展示。あわせて雑誌『アジムート』2号が刊行され、マンゾーニらが寄稿。+[引用を読む] |
「ミリオラマ1」(パーテル画廊、ミラノ)。グルッポTによる展覧会。コロンボ、アンチェスキ、ボリアーニ、デ・ヴェッキが展示。同グループはこの後、通算14回の展覧会を開催。「ミリオラマ6」からグラツィア・ヴァリスコがメンバーに加わる。 |
フランチェスコ・ロ・サヴィオ個展(セレクタ画廊、ローマ)。《空間-光(gli Spazio - Luce)》発表。 |
3 | ピストレット初個展(ガラテア画廊、トリノ)。 |
◎「モノクローム絵画展」(ドイツ)。ウド・クルターマン企画。イタリア人作家では、ロ・サヴィオ、フォンタナ、ドラツィオ、カステラーニ、マンゾーニらが出品。 |
4 | 「ヌーヴォー・レアリスト(Les Nouvelles R´ealiste)」(アポリネール画廊、ミラノ)。ヌーヴォー・レアリスムの作家によるグループ展。クライン、アルマン、ティンゲリー、セザール、ロテッラらが展示。「ヌーヴォー・レアリスム宣言」も発表。 |
6 | クネリス個展(ラ・タルタルーガ画廊)。「アルファベット」シリーズ発表。 |
第30回ヴェネツィア・ビエンナーレ。国際大賞=フォートリエ、アルトゥング(絵画)。国内大賞=ヴェドヴァ(絵画)、コンサグラ(彫刻)。アルガン、マルキオーリらが審査員を務める。中央館で未来派の回顧展。 |
11.29 | デペロ死去(ロヴェレート)。 |
11 | 「ローマの5人の画家(5 pittori - Roma 60)」(ラ・サリータ画廊、ローマ)。ピエール・レスタニー企画。フランコ・アンジェリ、ターノ・フェスタ、ロ・サヴィオ、マリオ・スキファーノ、フランコ・ウンチーニが展示。 |
12 | 「グルッポN」の初のグループ展「誰も中に入ることができない(Nessuno `e invitato a intervenire)」(スタジオN、パドヴァ)。メンバーのアトリエで非公開で開催。+[ノートを読む] |
「反-無宣言(il manifesto Contro il nulla)」が起草される。マンゾーニ、カステラーニ、ハインツ・マック、オットー・ピーネが署名。 |
― | ◎「ヌーヴォー・レアリスム」結成(パリ)。 |
◆フェリーニ監督「甘い生活」公開。 |
1961 | 5 | ◎「ダダより40℃高熱」(Galerie J、パリ)。ヌーヴォー・レアリスムの作家たちによるマニフェスト発表。 |
6 | 「Gruppo 0+0」のグループ展(ラ・サリータ画廊)。ロ・サヴィオ企画。クライン、マック、ピーネ、ユッカーが展示。ロ・サヴィオはデュッセルドルフの「グループ・ゼロ」のメンバーと交流。 |
8.13 | シローニ死去(ミラノ)。 |
8.14 | ヴェントゥーリ死去(ローマ)。 |
9 | 「グルッポN」が宣言を起草。 |
10 | マンゾーニ個展(Galleria Kopcke、コペンハーゲン)。《芸術家の糞》発表。 |
◎「アッサンブラージュの芸術」(ニューヨーク近代美術館)。 |
― | ピストレット、「鏡絵画」シリーズを手掛ける。 |
◎「新傾向展」(ザガブリア)。 |
◆ミケランジェロ・アントニオーニ監督「夜」公開。 |
1 | 「イタリア現代彫刻展」(日本橋・高島屋、東京)。1910年から1960年代に到るイタリア現代彫刻を3つの世代に分けて紹介。マリーニ、マンズー、マルティーニ、ファッツィーニ、グレコ、フォンタナなどを展示。 |
6 | 「ロベルト・クリッパ」(東京画廊)。 |
12 | 「ミリオラマ9」(南画廊、東京)。瀧口修造がオーガナイズ。リーフレットには瀧口とムナーリによるテキストと、グルッポTの宣言文の翻訳を掲載。展覧会後の瀧口によるテキスト。+[引用を読む] |
1962 | 5 | 「アルテ・プログランマータ展」(ミラノ・オリヴェッティ・ショールーム)。オリヴェッティ社宣伝部のジョルジュ・ソアーヴィが企画。グルッポT、グルッポN、ムナーリらが参加。ヴェネツィア、ローマ、トリエステ、デュッセルドルフ、ロンドンを巡回。 |
6 | 「イタリア絵画の新しい眺望展」(パラッツォ・レ・エンツォ、ボローニャ)。フランチェスコ・アルカンジェリ企画。スキファーノ、フェスタ、ロ・サヴィオ、ウンチーニが出品。 |
第31回ヴェネツィア・ビエンナーレ。国内大賞=カポグロッシ、モルロッティ(絵画)。中央館で「イタリア象徴派の作家たち展」。アンフォルメルを紹介する企画展では、フォートリエ、アルトゥング、ヴェドヴァ、コンサグラが展示。 |
8 | 阿部展也がローマに定住。 |
10 | ◎「ニュー・リアリスツ」(シドニー・ジャニス画廊、NY)。イタリア人作家では、スキファーノが展示。 |
― | この年、「グルッポ1」誕生(ローマ)。メンバーは、ガストーネ・ビッジ、ナート・フラスカ、アキッレ・パーチェ、パスクァーレ・サントーロ、ジュゼッペ・ウンチーニ。 |
ロ・サヴィオ『空間-光 : ある構想の展開』刊行。 |
ローマ日本文化会館開館。吉田五十八、谷口吉郎が設計。 |
◆ウンベルト・エーコ『開かれた作品』刊行。 |
◆グァルティエロ・ヤコペッティ監督「世界残酷物語」公開。 |
10 | フォンターナ展(東京画廊)。 |
1963 | 2.6 | マンゾーニ死去(ミラノ)。享年29歳。 |
2.9 | 「13人のローマの画家(13 pittori a Roma)」(ラ・タルタルーガ画廊)。アンジェリ、フェスタ、クネリス、ロテッラ、トゥオンブリらが展示。 |
3.1 | カゾラーティ死去(トリノ)。 |
3 | 「グルッポ1」のグループ展(リッタ画廊、ジェノヴァ)。 |
4 | ジャコモ・バッラ回顧展(トリノ市立近現代美術館)。 |
5 | ピストレット個展(ガラテア画廊)。「鏡絵画」のシリーズを発表。 |
6 | 第4回サンマリノ・ビエンナーレ。「アンフォルメルを超えて」をアルガンが企画。キネティック・アートとプログラム・アートの作家が展示。 |
9.21 | ロ・サヴィオが自死。享年28歳。 |
12 | リキテンシュタイン展(イル・プント画廊、トリノ)。ソナベンド画廊と協同で開催。後のアルテ・ポーヴェラ系の作家たちに影響を与える。 |
― | この年、ラ・タルタルーガ画廊はポポロ広場内に移転。スキファーノ、フェスタ、アンジェリらが集い、イタリアのポップ・アート勢とも言える「ポポロ広場派(La Scuola di piazza del Popolo)」が誕生。 |
11 | 「カポグロッシ」(東京画廊)。リーフレットに針生一郎が寄稿。+[引用を読む] |
1964 | 6.14 | モランディ死去(ボローニャ)。翌7月に美術史家のフランチェスコ・アルカンジェリがモランディのモノグラフを刊行。 |
6 | 第32回ヴェネツィア・ビエンナーレ。アメリカのポップ・アートが台頭。本会場の外で展示したラウシェンバーグがアメリカ人美術家として初の国際絵画大賞受賞。中央館でカゾラーティ、セメギーニの回顧展。イタリア館でグルッポTとグルッポNの展示。 |
◎第3回ドクメンタ。 |
8.19 | ソッフィチ死去(ポッジョ・ディ・カィアーノ)。 |
10 | ◎「ゼロ展」(デュッセルドルフ)。 |
11 | マリオ・チェーロリ個展(ラ・タルタルーガ画廊)。《レオナルドの人体》《アダムとイヴ》など展示。 |
阿部展也個展(ナヴィーリオ画廊)。 |
― | この年、「グルッポMID」結成(ミラノ)。翌年にミラノで初のグループ展。 |
◆ミケランジェロ・アントニオーニ「砂漠」公開。 |
8 | 長岡現代美術館開館(新潟)。国内で初めて「現代」と銘打った美術館。大光コレクションを引き継ぎ、国際的視野のもとで活動を行なう。 |
― | ◇東京オリンピック開催。 |
1965 | 1 | ピーノ・パスカーリ初個展(ラ・タルタルーガ画廊)。 |
2 | ◎「白の上の白」(デュッセルドルフ)。 |
◎「感応する眼」(ニューヨーク近代美術館)。 |
4 | ◎「ヌル65」(アムステルダム市立美術館)。オランダのヌルとグループ・ゼロが主催。グルッポT、具体らが展示。 |
5 | ルーチョ・フォンタナのアトリエで「ゼロ・アヴァンギャルド展」。フォンタナ、マンゾーニ、ボナルーミ、カステラーニ、シメーティ、ヴィーゴ、ハンス・ハーケ、ハインツ・マック、オットー・ピーネ、ソト、ユッカーほか30人が展示。その後、イル・プント画廊、カヴァリーノ画廊でも「ゼロ・アヴァンギャルド」を開催。 |
11.20 | 第9回ローマ・クァドリエンナーレ。ドンギ、マファイ、モランディ、シローニなどの回顧展。グルッポT、グルッポ1などが展示。 |
12 | ジャンニ・コロンボ個展(ラ・タルタルーガ画廊)。 |
― | ブッリ、サンパウロ・ビエンナーレで大賞受賞。 |
3 | 「ムナーリ展」(新宿・伊勢丹、東京)。日本初のムナーリ展。 |
5.11 | 「現代イタリア絵画展 : その最新の傾向」(BSN新潟美術館)。カポグロッシ、フォンタナ、カステラーニ、スキファーノなどイタリア人作家19人と阿部展也が展示。 |
1966 | 1 | パスカーリ個展(スペローネ画廊、トリノ)。《大砲》を展示。 |
2.26 | セヴェリーニ死去(パリ)。 |
4.13 | カッラ死去(ミラノ)。 |
5 | リチャード・セラ個展(ラ・サリータ画廊)。 |
6 | 「生活芸術(Arte Abitabile)」(スペローネ画廊)。ジャンニ・ピアチェンティーノ、ピエロ・ジラルディ、ピストレットが展示。アルテ・ポーヴェラの前哨となる。チェラントによる展覧会評。+[引用を読む] |
第33回ヴェネツィア・ビエンナーレ。ポップ・アート、オプ・アート、キネティック・アートが台頭。国際大賞=ジュリオ・ル・パルク(絵画)、池田満寿夫(版画)。国内大賞=フォンタナ(絵画)。中央館でモランディ、ボッチョーニの回顧展。イタリア館でチェーロリ、カステラーニ、ドラツィオ、ムナーリらが展示。 |
10 | パスカーリ個展「新しい彫刻(Nuove Sculture)」(アッティコ画廊)。「動物」「海」シリーズなど、「偽彫刻」と呼ばれる一連の作品を11点展示。 |
11 | マンズーの回顧展(モスクワ)。同年、マンズーはレーニン賞を受賞。 |
フィレンツェのアルノ川が氾濫。多くの芸術作品が洪水被害に見舞われ、以後20年間に渡って復旧・修復作業が行われる。 |
― | ◎「プライマリー・ストラクチャーズ:若いアメリカ人とイギリス人の彫刻家」(ジューイッシュ美術館、NY)。 |
◆マリオ・バーヴァ監督「呪いの館」公開。 |
◇文化大革命(中国)。 |
3 | ジャコモ・マンズー展(ギャラリー・キューブ、東京)。 |
11 | カステラーニが第3回長岡現代美術館賞を受賞。 |
1967 | 3 | クネリス個展「Il giardino/i giuochi」(アッティコ画廊)。コットンのバラや生きた鳥の入った鳥籠の作品などを展示。 |
6 | 「諸要素の空間 : 火・イメージ・水・土(Lo spazio degli elementi. Fuoco, immagine, acqua, terra)」(アッティコ画廊)。批評家A・ボアットとカルヴェージが企画。クネリス《マルゲリータの火》、パスカーリ《1立方メートルの土》《9平方メートルの井戸》ほか、ビニャルディ、チェーロリ、ジラルディ、ピストレット、スキファーノが展示。 |
「イメージの空間」(パラッツォ・トゥリンチ、フォリーニョ)。ジラルディ、ピストレット、チェーロリ、パスカーリ、ルチアーノ・ファブロ、ファンタナなどが展示。 |
8 | 長澤英俊がミラノに到着。カステラーニ、ファブロと出会い、彼らを通じてマンゾーニ、フォンタナ、アルテ・ポーヴェラの動向を知る。 |
9 | 「アルテ・ポーヴェラとIM空間(Arte Povera IM-Spaio)」(ラ・ヴェルテスカ画廊、ジェノヴァ)。ジェルマーノ・チェラント企画。アルテ・ポーヴェラとIM空間(Immagine spazio)の2セクションで展示。クネリス《炭の堆積》、アリギエロ・ボエッティ《長すぎるロープの山》、ファブロ《床の上のトートロジー》、ジュリオ・パオリーニ《空間の文学》など。チェラントのテキストにより、「アルテ・ポーヴェラ」の呼称が公になる。 |
10 | チェラント、「アルテ・リッカ/豊かな芸術」を『カザベッラ』に寄稿。 |
11 | クネリス個展(アッティコ画廊)。生きたオウムやサボテンの畑を展示。 |
『フラッシュ・アート』にチェラントが「アルテ・ポーヴェラ ゲリラ戦のためのノート」を寄稿。 |
12.4 | 「時間と行為・凝視(Con temp l'azione)」(イル・プント画廊/クリスチャン・ステイン画廊/スペローネ画廊)。3画廊で同時開催。 |
12 | 第2回アルテ・ポーヴェラ展(ジェノヴァ大学美術史研究所)。 |
― | ピストレットが演劇集団「Zoo」結成。劇場や街頭でパフォーマンスを行う。 |
◇欧州共同体(EC)成立。 |
9 | 「現代イタリア美術展」(東京国立近代美術館、ローマ国立近代美術館)。日本で既に知られているカポグロッシ、フォンタナ、ブッリをはじめ、コッラ、ドラツィオ、ヴェドヴァ、グルッポT、グルッポN、ポップ・アート勢(スキファーノ、ヴァレリオ・アダミ、ロテッラ)、マンゾーニ、ロ・サヴィオなど、1930年代生まれの作家を中心に50名約100点を展示。 |
1968 | 2 | 第2回目のアルテ・ポーヴェラ展(デ・フォスケラリ画廊、ボローニャ)。ジェルマーノ・チェラント企画。ジョヴァンニ・アンセルモ、チェーロリ、ファブロ、クネリス、マリオ・メルツ、パオリーニ、パスカーリ、ミケランジェロ・ピストレット、エミリオ・プリーニ、ジルベルト・ゾリオが展示。 |
ルカ・ランコーニ演出「リチャードIII世」(トリノ市立劇場)。チェーロリが舞台装置で協力。 |
3 | 第3回目のアルテ・ポーヴェラ展(チェントロ・アルテ・ヴィーヴァ・フェルトリネッリ、トリエステ)。アンセルモ、ボエッティ、ファブロ、クネリス、マリオ・メルツ、パオリーニ、ピアチェンティーノ、ピストレット、プリーニ、ゾリオが展示。 |
5.6-31 | 「展覧会の劇場(il teatro delle mostre)」(ラ・タルタルーガ画廊)。プリニオ・デ・マルティイス企画。美術家、詩人、音楽家など、20人の作家が一夜限りの公演を連続開催。ハプニングの先駆けとも言うべき内容となる。パオリーニ、カルツォラーリ、アンジェリ、チェーロリ、カステラーニ、ボエッティらが参加。 |
5.10 | ◇パリ五月革命。 |
5 | 第14回ミラノ・トリエンナーレ。パリの学生運動の影響で一時閉鎖、6月に開会となる。 |
6.22 | 第34回ヴェネツィア・ビエンナーレ。パスカーリに一室が与えられる。学生運動の余波で暴動が起き、「商業主義の象徴」として攻撃されたビエンナーレは一時閉鎖。国内大賞=コロンボ(絵画)、パスカーリ(彫刻)。 |
6 | ◎第4回ドクメンタ。フォンタナ、コロンボ、カステラーニ、ロ・サヴィオ、マンゾーニ、マリ、ムナーリ、ピストレットらが展示。 |
9.7 | フォンタナ死去(ヴァレーゼ)。 |
9.11 | パスカーリがオートバイ事故により死去(ローマ)。享年33歳。 |
10.4-6 | 「アルテ・ポーヴェラ+アッツィオーニ・ポーヴェレ(Arte povera pi`u Azione povere)」(アルセナーリ・デッランティーカ・レプッブリカ、アマルフィ)。チェラント企画。アンセルモ、ボエッティ、ファブロ、クネリス、マリオ・メルツ、マリサ・メルツ、パオリーニ、パスカーリ、ピアチェンティーノ、ピストレット、ゾリオなどが展示。 |
12.22 | ガストーネ・ノヴェッリ死去(ミラノ)。 |
― | ◆パゾリーニ「テオレマ」公開。 |
2 | 「エンリコ カステラーニ」(東京画廊)。1967年制作の近作を中心に10点展示。パンフレットに中原佑介が寄稿。+[引用を読む] |
1969 | 1.14 | クネリス個展(アッティコ画廊)。ギャラリーの地下ガレージで12頭の生きた馬を展示。 |
3 | ◎「態度が形になるとき : 作品―概念―過程―状況―情報」(クンストハレ、ベルン)。 |
5.2 | ソル・ルウィット個展(アッティコ画廊)。イタリアで初。 |
5.31 | ピーノ・パスカーリ展(ローマ国立近代美術館)。 |
12 | ◆フォンタナ広場爆発事件(ミラノ)。「鉛の時代」に突入。 |
― | アンセルモ初個展(スペローネ画廊)。《ねじれ(torsione)》などを展示。 |
チェラント『アルテ・ポーヴェラ』刊行。+[引用を読む] |
チェラントが前衛デザイン運動「ラディカーレ」を命名。 |